前回の記事に引き続き、基本技の説明をしていきたいと思います。今回は、蹴り、受身についてお話します。2つとも地味ですが、「いざ!」っというときに役立ちやすいので、ぜひ、覚えて見て下さい。
目次
蹴り
蹴りの力は男女の差がほとんどない
足の力は腕の3~5倍の力があると言われています。実は体の中で男女の力の差が一番小さいのが足の力なんです。
このことは、ほとんどの女性の皆さんは知っておられないと思います。なぜかというと、男と違って女性は、子供の頃から体を使った喧嘩をする機会はめったにないから、足の力について意識することが少ないからです。
男と力の差がないこの足の力は護身術ではとても役立ちます。それでは、使う上で注意するポイントを話します。
ハイキックはやめてローキック中心で使いましょう。
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ハリウッドのアクション映画を見ていると、超絶美人なヒロインが悪人相手に、キックやパンチの凄まじい格闘をしているシーンが結構ありますよね。女性に悪さをしようとする痴漢相手に、あんな風に打ちのめしてやれば、かなりスカッとしそうです。
でも、実際に素人があんな戦いの仕方をしてはいけません。特に腰から上の高さに繰り出すキックは極力使わないほうがいいです。なぜ、使わないほうがいいかというと
・バランスを崩して倒れてしまう可能性が高い。
・キックした足を相手に掴まれたりすると、一気にこちらの形勢が不利になる。
が上げられると思います。格闘技の試合では、上のようなことが起こっても審判が「まった!!」をしてくれて、仲裁に入ってとめてくれます。しかし、痴漢に襲われた時は誰も止めに入ってはくれないので危険ですので、やめましょう。
そのような危険性を避けるために、女性の皆さんはローキックを使いましょう。ローキックというのは、腰から下の高さで繰り出すキックのことを言います。
ローキックで狙う場所「押すように蹴る方法覚えましょう」
次にローキックで狙う場所を説明します。格闘技をやったことのない女性に役立つのは、「押すようなローキック」で、「急所(股間)」、「膝関節」などを狙うのが効果的と言われてます。「押すような直線的なローキック」の利点はバランスを崩しにくいので、使いやすい上に威力も大きいことです。
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上の絵のように足の裏で前に押すように蹴ります。狙う場所は膝小僧あたりの関節部分が効果的です。この部分を蹴られると、相手の動きが一気に鈍くなるため、「逃げやすくなる」、「その後に出す技が決まりやすくなり、女性側が有利になる」などがあります。
イメージしながら足の裏でキックをする練習をしてみてください。シェイプアップにも効果があるので一石二鳥ですよ!
受身(うけみ)
受身は身を守るための必須事項
身を守るためにこの「受身」はとても大事です。なぜかというと、痴漢は必ずあなたを押し倒そうとしてくるからです。突然、前から不意をつかれて「ドン!」と押されて後ろに倒れたとします。その時、倒れた勢いで頭を地面の打ち付けてしまえば、動けなくなってしまい危険です。それを防ぐために「受身」についても覚えておきましょう。
受身の簡単練習方法
後ろに倒れる瞬間、膝を曲げ姿勢を低くします。そして、ここからが重要です。倒れる最中は自分のおへそを見ながら倒れるのです。倒れた瞬間に、手で地面を叩くと、より効果的に衝撃を逃がすことができます。
こうすると、頭がおへそを見ようと、自然と内側に曲がるので、倒れた勢いで後頭部をうつ危険性がなくなります。
実際に試して頂いたらわかると思いますが、この「膝を曲げる、おへそを見ながら倒れる」をやると、倒れたあとゆりかごのようにゴロン、ゴロンします。この、ゴロンの反動を素早く立ち上がるために利用すると役立ちます。
女性が押されて倒された後で、一番気をつけなくてはいけないのは、「相手に上から乗っかられること」なんです。一度、乗っかられると下からもがいても、相手を跳ね除けることはすごく難しいです。
ぜひ、「受身」と「素早く起き上がる」をセットにして練習してみてください。この練習は、腹筋に効き目があるので、シェイプアップに効果的ですよ!