護身術と聞いて皆さんはどんな印象をお持ちになるでしょう?なんか、難しそう、格闘技をやったことがないとできないのでは?と思われるかもしれません。
護身術では格闘技の技を応用した護身術は確かにあるのですが、それだけではありません。痴漢を撃退する技を使うのは最終手段と考えられています。
まずは、日常生活の中に潜む危険な場所を避けるということが大事なのです。それでも危険に遭遇したときに、習った技で対処という考えが基本です。どのような場所を避けるべきかまとめてみました。
目次
屋内
エレベーター
自宅マンションなどに帰って、「いざ、乗ろうと思っていたら知らない男の人とばったり」ということは多いと思います。そういう際は、「乗らない」、「すぐに降りる」などをして極力避けるようにしましょう。相手が善良な人であった場合は悪い気がしますが、そこは気にせず、「一緒に乗らない」を実践しましょう。仮に、一緒に乗ってしまい、明らかに怪しいと判断した時は、「一番近い階のボタンを押して」すぐに降りてしまいましょう。
自宅に帰って入るとき
「鍵を開けて中に入ろうとするタイミングが最も危険である」という統計データもまとめられています。
痴漢は後ろから突然襲われて、そのまま自宅に引きずりこまれるパターンです。それを防ぐために、まず、「周囲におかしな人間がいないか見回す習慣を身に着けてください。」痴漢は、あなたが鍵を開けるまで、隠れてじっと見ています。そういう時、周囲を見回すポーズをすると、相手が警戒していると思って、諦める場合も多いみたいです。ぜひ、この習慣を覚えましょう。
家に入った後
家に入ったら、先ずは鍵をしっかり閉めることが大事です。二重チェーンの施錠も忘れないようにしましょう。疲れているとき、忙しいときなど、忘れがちになりますが、これは大事です。鍵の閉め忘れが原因で侵入されるパターンも多いようです。
中に入ったら窓の施錠もついでに確認しておきましょう。高い階に住んでいる方なら安心度が高いですが、2階などは、外側から上ってくることも可能なマンションもあったりします。ぜひ、この施錠については実践されて見てください。
屋外
電車にのるとき
車両の中央付近に乗るようにしましょう。隅は人目につきにくい死角が多いですから、痴漢の巣窟になっている可能性があります。これは時と場合によっては難しいかもしれませんが、極力中央付近にのるほうがよいと言われています。
夜間に帰宅するとき
夜遅くなるとついつい、早く自宅に帰りたくなってしまいますよね。残業、行事などで疲れている時は、なおさらそうなります。そういうとき、近道できる裏路地など、暗くても、「急いでいるから通ってしまえ!」と思われるかもしれませんが、そういう時に襲われることも多いと聞きます。急がば回れで、人目の多い、街灯の数が多い明るい路を通って帰りましょう。あと、普段から何かあったときは、駆け込む場所をチェックしておくのも大事です。「こういうときは、あそこに」とシュミレーションしておくと、緊急事態に陥った時も冷静に動くことができると思います。
それでも、痴漢に会ってしまった時の簡単対処法
一番大事なのは大声を出すことです。警察の犯罪統計データでは、大声を出した人が助かった割合が、だまっていた人の割合よりずっと多いという結果が出ています。こそこそして、悪さをしようとする男は、元来、気が弱いからそういう卑怯な手段に出るのです。大声を上げられると、気が動転してあせるのは、痴漢のほうです。声で撃退してやりましょう。
声を出す勇気を持ちましょう。
護身術の基本は叫ぶこと
私の教室では、護身術の練習をする際に、習っている女性の皆様は「声を出して叫ぶ」練習もやっています。なぜこんな練習をやっているかというと、次のような理由があります。いざというときは、
「びっくりして、いざというときは声が出せないと思う」
「怖くて動けなくなってしまうと思う」
と女性の皆様は習い始めた頃、言われていました。確かにそういう状況になってしまったら怖くなって、何もできなくなる気持ちはすごくわかります。私は男ですが、以前、自転車で事故ってしまい、放心状態になって何もできなくなったことがありました。後から「こうしておけばよかった」と後悔したのですが、その時、何もできなかった自分に悔しい気持ちで一杯でした。
あなたの大切な人を守る勇気を自分に持ちましょう。
女性の皆様も、そんな状況になったら何もできなくなるかもしれません。だけど、叫びもせず、痴漢の獲物になってはいけないと思うのです。勇気を持って対処するかしないかで、その後の人生が変わってしまうかもしれないのです。もし、あなたの子供さん、姉妹などの大切な人が、そういう状況になっていたら、無我夢中で守ると思います。自分自身を子供さん・姉妹という大切な人に置き換えて、ぜひ、勇気を持って大声をだしましょう!
いざという時に声がでる練習方法
声が出せない理由について以下の2つがあると思います。
「怖くて、突然のことに気が動転してパニック状態になる」
「もう終わり、だめだと諦めてしまう」
などがあると思います。そうならないために、2つの練習方法があります。
1つは、そういう状況になったら、「こうやって、ああやって、痴漢をKOしてやろう」と普段からイメージトレーニングをしておくことです。このトレーニングはすごく有効と言われており、アメリカなど海外の護身術教室でも、グループになって対処方法について、イメトレをやっていたりしています。
2つめは、声だしの練習。家の中で「痴漢だーーー!!」と思い切り叫んで練習したいところですが、勘違いされて大事になってはいけませんので、他の場所で練習してみてはどうでしょうか。運転中の車の中など、意外と都合のよい場所だったりします。
以上、日常生活でよくある危険な場所のポイント、いざというときは、声を出して撃退することについてまとめてみました。
アルバイト・残業などで夜間帰宅する女性の皆様の何かのお役に立てば幸いです。